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自由意思による選択は幸か不幸か

2018年11月30日13:19

私たちの日常は選択の連続です。
着るものから食べるもの、
どの仕事からかたづけるのか、
休みの日は何をするのか等々、
選択の繰り返しの日々を送っています。

数あるものの中から、
自分の意志で選択ができるということは
自分にとって最良のものを
選べるわけですから
とても幸せなことのように思われます。

ところが、実はそこに様々な誤解が
存在しているのです。

例えばインドでは今も
両親が結婚相手を決めるということは
普通に行われているようですが、
そのような取り決め婚と恋愛結婚とでは
どちらの方が幸せなのでしょうか。

実はこの調査は
ラージャスターン大学の心理学者
ウシャ・グプタとプーシバ・シングにより
すでにインドで行われています。

インドのジャイプール市で、
50組の夫婦を対象にしたものですが、
このうちの半数は取り決め婚、
つまり親が相手を決める結婚であり、
残りの半数は恋愛結婚でした。

結婚期間は1年から20年と
開きがありましたが、
どちらの方が幸せなのかを調査しました。

すると面白い結果が出ました。
恋愛結婚をした夫婦のスコアは、
結婚期間が1年以内の場合は91点満点中
平均70点でしたが、
結婚期間が長くなるにつれ
スコアは徐々に低下し、
10年を越えると40点しかありませんでした。

一方取り決め婚の夫婦は、
結婚したときは平均で58点と
それ程高くはなかったのですが、
期間が長くなるにつれスコアが上がり、
10年を越えた時点では
68点になっていたのです。

結婚相手くらい、
自分で決めたいと思うし、
それができなければとても不幸だと
思われがちですが、
長い目で見ると、
現実は必ずしもそうでもないようです。

確かに、恋愛結婚はたいていの場合、
減点方式で相手を評価することになるので、
結婚年数が長くなれば長くなるほど、
相手への評価は下がる傾向にあります。

一方、取り決め婚の場合は、
最初は、あまり期待して
いなかったかもしれませんが、
次第に相手のことがわかってくると、
お互いの理解が深まり、
最初の頃よりも幸せを強く
感じるようになるのかもしれません。

この場合は、加点方式で相手を
評価している可能性があります。

どのような評価をしているにせよ、
自分の意志で選択した結婚が、
選択の余地がない取り決め婚よりも
幸せを感じるとは限らないということです。

仕事もそうですが、
自分がやりたいと思って始めた仕事でも、
実際にやってみると、
思っていたのと違っていたとかいうことは
よくあります。

逆に、思ってもいなかった仕事を
せざるをえなくなったにもかかわらず、
やってみると結構面白くなり、
いつの間にやりその仕事が大好きに
なったということもあります。

自分の意志で選択するのか、
人に言われたままに従うのか、
どちらがよいのかなんて、
そう簡単には言えないものなのです。


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テーマ : モノの見方、考え方。
ジャンル : 心と身体


プロフィール

黒丸尊治

Author:黒丸尊治
もともと心療内科医でしたが、縁あって今は緩和ケア医として仕事をしています。もともと、コミュニケーションや「心の治癒力」に大変興味をもっており、今はホリスティック医学にもかかわっています。どちらかというと、のんびり屋でマイペースです。あまり人と同じことをしたくないという、天の邪鬼なところあり。
ホリスティックコミュニケーション実践セミナーHPはこちら。
http://kuromarutakaharu.com

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