答はその人の中にあるって本当?

2017年10月30日15:21

悩みや問題を抱えている人が
どうしたらよいのか
わからない状態に陥っているとき、
よく人は、答はその人が中にあるとか、
その人が知っているとか言われます。

そのため傾聴を中心とした
かかわりをするカウンセラーは、
あまり余計なことは言わず、ひたすら聴き続け、
その人が、自分の答えに気づくのを待ちます。

それで気づく場合もあるとは思いますが、
私は「答はその人の中にある」という考え方自体に
少しばかり疑問を持っています。
まあ、4割はそうかもしれませんが、
6割は違うなといった感じです。

人は悩みや問題の解決方法を見つけるために、
無意識や潜在意識の力を借ります。
そこには、意識には上ってこない
知識や経験によって積み上げられた
膨大な量の情報が蓄積されています。

私たちの脳は、これらの情報に目を向け
問題解決にふさわしい対応策やアイデアを
見つけ出すという作業をしているのです。
その意味では
答はその人の中にあるというのは正解だと思います。

しかし、無意識の中にある情報に
目を向けるという作業は
何かの刺激やきっかけがないと
実際にはなかなかできません。

例えば、気づきを促すような質問だとか、
それはいい!と思えるような提案だとか、
そのような「きっかけ」があって初めて人は、
問題解決の糸口に気づくことができるのです。

つまり、自分の中に答があると言っても、
それが意識に上がってきて初めて
「気づき」が生まれるわけであり、
無意識の中にとどまっていて、
それに気づかない限り、
答は存在しないというのと一緒なのです。

そういう意味では、
その人の中に答があると言い張るのは、
ちょっと言い過ぎかなとも思うのです。

さらに、気づきの中には
無意識の中にあるいくつかの情報を
うまく組み合わせて、昇華させることで
今までになかったよりよいアイデアや
解決策が生まれるということもあります。

また、同じことでも違った見方をすることで
全く新しい発見になることもあります。
例えば、人前に出るといつも不安を感じ、
ドキドキしてしまう人に、
誰かが、それは不安ではなく、
興奮してワクワクしているだけなんだと
教えられたとしましょう。

その考え方を受け入れることができたなら、
その人の不安感は一気に和らぎます。
つまり、物事をどのように解釈するかにより
問題が問題ではなくなることもしばしばです。

このような新しい解釈や
自分にとって都合のよりストーリーというのは
本を読んだり誰かに言われたりして
気づくという場合がほとんどです。

海外に行ったことがない人が
海外に初めて行き、その文化の違いに
驚くのと一緒で、
知らないことは誰かに教えてもらうとか
新たに経験することがない限り、
気づいたり発見したりすることなどできないのです。

つまり、問題解決の答えを見つけるための
材料はあったとしても、
そこに新たな「何か」に接することで
初めてうまい解決策に辿り着くという場合だって
あるわけです。

このようなケースでは
その「何か」がない限り、
決して答には辿り着けないわけなので、
その意味でも、自分の中に答がすべてあるとは
言えないのではないのでしょうか。

皆さんはどうおもわれますか。


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テーマ : カウンセラーやセラピストのお仕事
ジャンル : 心と身体


プロフィール

黒丸尊治

Author:黒丸尊治
もともと心療内科医でしたが、縁あって今は緩和ケア医として仕事をしています。もともと、コミュニケーションや「心の治癒力」に大変興味をもっており、今はホリスティック医学にもかかわっています。どちらかというと、のんびり屋でマイペースです。あまり人と同じことをしたくないという、天の邪鬼なところあり。
ホリスティックコミュニケーション実践セミナーHPはこちら。
http://kuromarutakaharu.com

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