問題解決に必要な三つの視点

2014年09月08日15:30

最近コミュニケーションの話しをするさい、
三つの視点が大切だという話をよくします。
それは「思い込み」「行動」「環境」です。
その人が抱えている問題や悩みごとを解決する際、
これらの視点から問題を眺めることで、
解決の糸口が見つかりやすくなるということです。

例えば、最近どうも仕事に対するやる気が起こらず、
どうしてよいのかわからないという人がいたとしましょう。
この場合、やる気を削ぐような要因は色々あると思います。
職場の人間関係でギクシャクしているとか、
仕事ができないと言われ、自信をなくしているとか、
通勤時間が長くそれだけで疲れてしまう等々、様々です。

このような問題に対処する場合、
「やる気が起こらない」という漠然としたテーマを扱うことはできません。
やる気が起こらないというのは、その背景に何か問題があるから
やる気が起こらなくなるわけであり、
先ずはその問題を明確にする必要があります。
つまり対処するべき具体的な問題は何かということです。
それを考える際に
先程の「思い込み」「行動」「環境」という三つの視点が役に立ちます。

例えば、
「自分はもっとがんばらなくてはいけないのに‥」
「上司はもっと私の仕事を評価するべきだ」
「なんで、自分だけがこんな辛い思いをしないといけないのか」
といったような「思い込み」が
問題を引き起こしている場合はしばしば見受けられます。

もしこれらの「思い込み」が
誰かのひと言や、本に書かれていた言葉がきっかけで
「これからは自分の得意な分野を伸ばしていけばいいんだ」
「仕事は自分のためではなく、家族の幸せのためにしているんだ」
「今の仕事は、将来起業するための資金作りだと割り切ろう」
といった思いに変わったならば、それだけで気持ちは楽になり、
仕事へのやる気が出てくるということは十分に考えられます。

また、朝ギリギリまで寝ていて、
いつもバタバタ慌てて職場に行っていたのを、
1時間早く起きるようにして、
職場の近くの喫茶店でゆっくりモーニングを食べるようになってから
気持ちに余裕が出てきて、自分を振り返る時間が持てるようになり、
それがきっかけとなり、今何をすればよいのかに気づき、
仕事への意欲が回復してきたということもあるかもしれません。
この場合、喫茶店でゆっくりモーニングを食べるという小さな「行動」が
問題の解決に役立ったと言えましょう。

さらに「環境」要因も、その人に大きな影響を与えているため
これらを変えることで問題が解決される場合も少なくありません。
夏場のエアコンの利き過ぎや職場のどんよりした雰囲気、
物が散乱している自分の机や隣席のあまり好きでない同僚、
会社の景気や家庭内のゴタゴタ、食生活の乱れ等々
自分を取り巻く「環境」要因が、
やる気や意欲に影響を及ぼしているケースも
自分が気づいていないだけで、実は結構あります。
そのため、これらの要因が排除または改善されることで、
仕事への意欲が変わってくることも十分にありうるわけです。

またこれらの要因はお互いに独立したものではなくすべてつながっています。
つまり、「思い込み」が変われば気持ちが楽になり、
そうなれば自ずと「行動」にも変化が現れ、
その結果、周囲の人々へのかかわり(環境)も変わってくるというように
各々の要因はすべて相互作用的に関連しているのです。

「行動」や「環境」が変化した場合も同様です。
これらに変化が起こることで、
「こうすればいいんだ」「だったら、これもできるかもしれない」というような
様々な気づきが生まれます。
これがまさに「思い込み」の変化です。
そうなると、「行動」や「環境」にさらなる変化が現れ、
結果として問題の解決につながるというわけです。

このように、三つの要因はそれぞれがつながっているため、
どの要因であれ、どれかひとつに変化が起こると
自ずと他の要因にも変化を及ぼし、
それが問題の解決につながるというわけです。

また、どの要因から入ればよいかということですが、
これは、一番介入しやすいところ、
つまり最も変化を起こしやすいところから入っていけばよいのです。
一般的に言うと、「行動」や「環境」はアプローチしやすく、
逆に、「思い込み」を直接変えようとするようなアプローチはなかなか困難です。

「思い込み」を変えるためには、
「行動」や「環境」を変えることで、
自ずと「思い込み」が変わるのを待つというアプローチの方が
ずっとやりやすいと思います。

このように「思い込み」「行動」「環境」という視点から
解決につながる核となる問題を明確にし、
その上で、そこに変化をもたらすようなアプローチをすると、
問題解決がよりやりやすくなるというわけです。

私が現在開催しているホリスティックコミュニケーション実践セミナーでも
この視点を取り入れることで、
問題解決のためのコミュニケーションスキルを
より理解しやすい形で提供できるのではないかと考えています。
受講生の皆さん、乞うご期待を!
スポンサーサイト

プロフィール

黒丸尊治

Author:黒丸尊治
もともと心療内科医でしたが、縁あって今は緩和ケア医として仕事をしています。もともと、コミュニケーションや「心の治癒力」に大変興味をもっており、今はホリスティック医学にもかかわっています。どちらかというと、のんびり屋でマイペースです。あまり人と同じことをしたくないという、天の邪鬼なところあり。
ホリスティックコミュニケーション実践セミナーHPはこちら。
http://holicommu.web.fc2.com

最新記事

検索フォーム

QRコード

QRコード