東日本大震災の報道で思うこと

2011年03月23日06:29

3月11日に東北地方太平洋沖でマグニチュード9.0の地震が起こり、
押し寄せてきた津波により多くの死者がでました。
先ずは被災し亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げたいと思います。
またその後、福島原発事故による放射能漏れの問題も重なり、
今も多くの方々が避難所生活を強いられています。
一日でも早く、今の状況が改善することを祈らずにはおれません。

毎日のように流れる大震災関連のニュースを見ながら、
何とも言えない心の痛みを感じるのですが、
実はそれとは別に、どこか違和感を持って報道を見ている自分もいるのです。

大地震の悲惨さ、悲しみ、嘆き、絶望といったことや、
原発からの放射能漏れによる危険性や被害のことなど、
どれもこれも不安や恐怖をあおるような報道ばかりが目につきます。
事実を伝えるということの大切さはわかるのですが、
毎日毎日大津波により家屋が流されていく映像や
がれきの山となった被災地の状況ばかりを見せられていると
なんとも気持ちが暗くなって仕方ありません。

いかに現場が悲惨な状態なのか、
みんながどれだけ辛い思いをしているのか、
そんな思いを伝えたいという意図もわからなくはないのですが、
このような報道ばかり見ていると、
思考回路はどんどん悪い方向に向いてしまいます。
原発の事故にせよ、みんなを不安にさせるような報道ばかりなので、
どうしても自ずと最悪のことを考えてしまうようになり、
東京でも、すでに関西方面に逃げている人もいるくらいです。

事実としての被害や危険性、情報を知ることは大切ですが、
このような状況であるにもかかわらず一生懸命に生きている人、
何とかこの状況を乗り越えようとがんばっている人、
被災者を救援しようと懸命に活動している人など、
辛い状況の中でも必死に努力している人たちもたくさんいるのです。

悲惨さや不安をあおる報道ばかりでなく、
いかに被災者ががんばろうとしているのか、
いかに原発の復旧作業に携わっている人が努力しているのか、
いかの医療関係者が患者さんの治療に懸命になっているのか、
そういったことにもっと目を向けた報道をしてほしいと思うのです。

3月18日から3日間、東京へ行ってきました。
私の職場は滋賀県なので、関西地方になります。
その職場の人から、東京へ行くと言った私は驚きの目で見られていました。
「大丈夫なんですか?物はないと言うし、電車は止まっていると言うし、
おまけに停電もしているし、放射能漏れもあるし…」
テレビや新聞では毎日のように、そんな報道をするので
今の東京はとても行けるような状態ではないかのように
みんなは感じたのかも知れません。

私は三日間、東京の神田にいました。
確かに24時間営業のデニーズが夜間の営業をしていなかったり、
コンビニの商品棚の一部が品切れになっていたりはしていましたが、
少なくとも三日間の生活ができないような状況ではありませんでした。
一部の地域では確かに停電や電車の遅れなどがあるため、
生活に多少の不自由さはあったようです。
しかしそんな話しをしてくれた仲間も、
私たちと一緒においしく昼ご飯を食べ、夜は居酒屋にも行きました。
私からすればいつもと変わらぬ東京での生活でした。

通常の東京と比べたら、確かに物静かではありましたが、
関西の人がイメージしているような
生活不能な東京などではありませんでした。
みんなの不安はすべて新聞や報道によってすり込まれた
マイナスのイメージによって作り出された東京の姿のように思うのです。

つい私たちはマイナスの面ばかりに目を向けがちです。
このような悲惨な状況であればなおさらのことです。
しかし実際には、このような状況の中でも
プラスの面をたくさん見出すことができるのです。
しかし悲しいかな、多くの人は
そのような視点で現実を見ようとする習慣を持っていません。
ニュースや報道番組では特にそのような視点に欠けていると思います。
それが一般の人の思考回路に大きな影響を与えていることも否定できません。

事実を報道することの重要性はわかるのですが、
マイナスの事実ばかりではなく、もっとプラスの事実にも目を向け
報道をしてもらいたいものです。
もしそれがかなわないのであれば、マイナスの報道に惑わされることなく、
その中にあるプラスの側面を見る目を私たちは養っていきたいものです。
今回の大震災関連の一連の報道を見て、私はそんなことを考えていました。
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テーマ : 地震・天災・自然災害
ジャンル : ニュース


プロフィール

黒丸尊治

Author:黒丸尊治
もともと心療内科医でしたが、縁あって今は緩和ケア医として仕事をしています。もともと、コミュニケーションや「心の治癒力」に大変興味をもっており、今はホリスティック医学にもかかわっています。どちらかというと、のんびり屋でマイペースです。あまり人と同じことをしたくないという、天の邪鬼なところあり。
ホリスティックコミュニケーション実践セミナーHPはこちら。
http://holicommu.web.fc2.com

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