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感染よりも心配なこと

2020年04月18日05:23

日本でも新型コロナウイルスの感染が
どんどん広がっている状態が続いています。
4月7日には非常事態宣言も出され、
それが全国にも広げられました。

最低でも、5月の連休明けまでは、
3密(密閉、密集、密接)を避けた生活を
せざるを得ない状況です。

ただし、このペースで行くと、
5月どころか、6月、7月、8月になっても
同様の状況が続くことも考えられます。

かりにある程度感染が収まってきたとしても、
すぐさま非常事態宣言が解除されるとは思えません。
外出や人との接触が増えれば、
また第2、第3の感染拡大が起こるからです。

そうかと言って、このまま半年も1年も
今のような自粛や行動制限を強いられる状況が続けば、
当然、収入の激減や失業、倒産により
生活に行き詰まる人がたくさん出てくることになります。
政府が10万円を給付したとしても、焼け石に水です。

今後は、感染拡大の防止と仕事の再開の
両者のバランスを考えたうえで、
自粛や行動制限とその解除を繰り返しながら、
拡大感染が終息するのを期待しつつ、
一方で、ワクチンや有効な治療法の開発を
待つということになるのではないでしょうか。

しかし、この状況がいつ落ち着くのか
全く見当がつきません。
長期戦になることも覚悟する必要があります。

そこで、今から真剣に考えなくてはいけないことは、
仕事が再開できない場合、
今後どうやって収入を確保していくのか、
そのための対応や対策はどうするのかということです。

もちろん、政府からの経済的援助も必要ですが、
このまま仕事がほとんどできない状況が続けば
それだけではとても足りません。

ですから、新しい視点を取り入れ、
いかにして、今までとは異なる方法で
収入を得ていくかを
それぞれの立場で真剣に考えていく必要があります。

正直なところ、
具体的に何をどうしたらよいのか
全く見当もつきません。

しかし人は追い詰められた時こそ
火事場のバカ力を発揮するものです。
そのような可能性を誰もが持っています。

そのためには、
日々のストレス管理も重要になってきます。
ストレスやイライラが募れば募るほど
冷静さがなくなり、
気持ちもどんどん落ち込んでいくことになります。

そんな状況を少しでも減らすために、
家で悶々としているよりも、
3密を避けたかかわりや行動を
意識的に取る必要があると思っています。

場所や時間帯によっては、
人通りがほとんどない道や場所もあると思います。
そんなところを散歩するというのは
よいのではないでしょうか。

また、電話やZoomを使って、
実際に人と話をするという機会を作るのも必要です。
誰かとつながりを持ち、
少しでも会話をするだけでもストレスが軽減します。

そのような日々の工夫をしながら、
今後どうしていけばよいのか、
どんな事ならできるのかを考えたり、
仲間と相談しあうということが
今、大切なことだと私は思っています。




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心のあり方を考える

2020年01月30日17:28

京セラの名誉会長である稲盛さんの
JAL再生物語の本を読んだことは
以前にも触れました。
その後、その関連本を何冊か読みました。

「稲盛和夫最後と闘い~JAL再生にかけた経営者人生」
「JALの奇跡~稲盛和夫の善き思いがもたらしたもの」
「心。人生を意のままにする力」
今回読んだのはこの三冊です。

実は稲盛さんの前著「生き方」は、
ずいぶんと前に読んだのですが、
あまりにも当たり前すぎることが
書いてあるだけで、
全く面白くなかったという印象がありました。

ただ、今回の「心。」も、
当然のごとく、心の持ち方の大切さ、
つまり「利他の心」「感謝の心」「謙虚な思い」
といった、誰もが大切だと思う
心の大切さをくり返し書いています。

もしも、この本を最初に読んでいたら、
「また精神論か。心が大切なのはわかるけど、
そんな心を持とうと思っても
持てないのが人間なんだよなあ」と、
前回の「生き方」同様、
どこか冷めた目で読んでいたと思います。

でも、今回はJAL再生の物語が
いかにして成し遂げられたのか、
マンネリ化したJALの社員を
どうして活性化し、やる気にさせたのか、
稲盛さんの考え方や行動を本で知ることで、
心の大切さが単なる精神論でないことが
よくわかりました。

だからこそ、今回「心。」を読んだとき、
自分の中に染みこんでくるものがありました。

稲盛さんは、
会社経営は、一人ひとりが
経営にかかわっているという意識と、
正しい「考え方」を持つことの
大切さを強調しています。

正しい「考え方」とは、
人間として正しい考え方であり、
ウソをつかない、人のために役立つ、
弱いものいじめをしない、欲張らない、
といった初歩的な道徳律のようなものです。

しかし、このようなものを押しつけられても
誰も実行しようとは思いません。
実際、最初は幹部を集めて、
「経営12か条」の講義の中で、
正しい「考え方」の話をしても、
みんなどこか他人事のように
話を聞いていたと言います。

しかし回を重ねる毎に雰囲気がわかり、
みんなの意識にも変化が現れ、
そして、JALの社員みんなが
大きく変わっていったのでした。

なぜ、ここまでJALは変わったのか。
それは、稲盛さんの熱意と本気さです。

もちろん、最初からみんなが
やる気になっていたわけではありません。
反発する人や冷めた目で見ている人が大半でした。

でも、稲盛さんが根気よく話をし、
その話を聴きていたメンバーの一人が、
ある日、目覚めたのでした。

「自分が間違っていた」と気づき、
そのことを、みんなの前で堂々と言ったのです。

その一言で、雰囲気が変わりました。
多分、多くの人が稲盛さんの
言っていることに共感はしながらも、
自ら進んで協力しようという行動にまでは
移せなかったのでしょう。

しかし、一人が「やる!」と宣言したら、
潜在的にいた賛同者が一気に動き出したのです。
組織が動くというのは
こういうことかもしれないなと思いました。

稲盛さんには熱意と本気さがありました。
だからこそ、80歳にもなろうかという年齢で、
みんなの反対を押し切ってまで、
なおかつ無給でJALの会長などに
就任しようなどと思うわけがありません。

「利他の心」「感謝の心」「謙虚な思い」といった思いだけでは
人はついてきません。
そこに熱意と本気さが伴っていたからこそ、
人はついてくるようになったのではないでしょうか。

逆に、熱意と本気さだけでも
独りよがりになってしまうため人はついてきません。
常に自分の行いを振り返り、
相手のことを考えると姿勢があったからこそ、
人はついてきたのであり、その結果として
JALの再建は成し遂げられたのだと思います。

そんな視点から自分を振り返ると、
なんともお恥ずかしい限りです。

稲盛さんの爪の垢でも
煎じて飲まなくてはならないくらいです。

これを機に、もう少し真剣に、
これからの自分の人生と心のあり方について
考えていきたいと、
一連の本を読んで思った次第でした。


縦縞が見えない仔猫

2019年12月03日17:14

人間の脳の神経細胞は、
生まれてから2~3歳までの間に
外界からの様々な刺激を通して、
爆発的に増加し続けます。

その際、どのような刺激が加わるかにより、
脳の神経細胞の増え方が変わってきますが、
実はここに重大な問題が潜んでいます。

50年以上前に行われた、
仔猫を使って行われた実験が
その危険性を示唆しています。

仔猫を数匹、生まれてから5ヶ月間、
真っ暗な部屋に閉じ込め、
1日1回、半分の仔猫を
黒白の縦縞に覆われた筒に
残り半分は黒白の横縞に覆われた筒に入れます。

つまり、仔猫の半分は縦縞だけを目にして過ごし
半分は横縞だけを目にして過ごすことになります。

やがて通常の部屋に移されたとき、
仔猫たちはひどく混乱し、
モノと自分との距離感が
つかめない状態になります。

そこで仔猫の脳の活動を調べたところ、
縦縞の環境にいた仔猫の脳は、
横縞に対して何の反応も示しませんでした。

同様に、横縞の環境にいた仔猫は
縦縞に対しての反応がありませんでした。

つまり、生まれてからの最初の数ヶ月間で
接っしていなかったものに対しては、
脳が実質的に「見えていない」状態に
なってしまうことを示しています。

さらに驚くことに、
この現象は不可逆的でした。
つまりその後、普通の環境に戻しても、
脳の視覚野の領域の機能は戻らず、
縦や横の縞が
「見えない」状態のままだったのです。

この実験でわかることは、
新生児~乳児~幼児に際に受けた環境刺激により、
脳の発達状態が大きく変わるり、
その影響は生涯残るということです。

もちろん、生まれたての赤ちゃんを
縦縞や横縞だけの世界で育てるなんてことはできませんが、
例えば、拘束や虐待といった状況に
長い間置かれるということはあり得ます。

このような場合は、
脳に何かしらの影響が出ることが予想されます。

実は、今問題になっているのが、
乳幼児のスマホでの遊びです。

1~2歳の子どもであれば、スマホを触り、
ある程度の操作することができます。
それにのめり込んでしまうと、
脳の発達に悪影響が出る可能性が指摘されています。

そのため2歳まではスマホを触らせないように
すべきだということが言われています。

脳の発達のことを考えるならば、
遊びにせよ、環境にせよ、人とのかかわりにせよ
子どもにはできるだけ多くの刺激を受ける経験を
してもらった方がよいことは
様々なところで指摘されています。

その意味では依存性を形成してしまい、
外部からの刺激を極端に狭めてしまう
スマホやゲームへの接触は、
ある程度年数が経ってからの方がよいことは
言うまでもありません。

時代や生活環境が大きく変わってしまった今日、
子どもたちの脳を守ることも
真剣に考えなくてはいけない日が来るのは、
そう遠くないように思います。

皆さんはどう思われますか。



会いたい人に会う

2019年08月20日19:06

先日、還暦を迎えました。
あれこれ若かった頃のことを考えていると、
そう言えば昔はよく、人に会いに行っていたなと
そんなことを思い出しました。

大学時代、つまり昭和60年前後くらいですが、
当時、流行っていた「ニューエイジサイエンス」にとても関心があり、
それに関連する本をいろいろ読んでいました。

ある時、とても感動した本があったので、
是非、その著者と会いたいと思い、
手紙を書いたことがあります。

その人にホリスティック医学に関心があると伝えると、
そうであれば上野圭一さんの方が適任だと言われ、
すぐさま上野さんを紹介してくれました。

上野圭一さんは翻訳家であり、
アンドルー・ワイルの「人はなぜ治るのか」という本を
訳された方で、その後も彼の本はすべて上野さんが訳しています。

結局、上野さんとのつながりから
ホリスティック医学協会が設立されることを知りました。
すぐさま入会し、以来30年にわたり、
この協会と歩みをともにしています。

他にも「タオ自然学」の著者であるフリッチョフ・カプラや
「生命潮流」の著者であるライアル・ワトソンも
当時は憧れの人でした。

ところが偶然、二人が来日し名古屋で講演することを知り、
いても立ってもいられなくなり、
平日でしたが大学の授業をさぼり、
一人名古屋に講演を聴きに行きました。

すると、会場に入ろうとすると、
田舞さんという方に偶然会いました。
田舞さんは、当時日本青年会議所(JC)の副会頭をされており、
数ヶ月前にセミナーでたまたま知り合いになった方でした。

ところが驚いたことに、
この講演会を主催していたのが東海地区のJCであり、
そこに田舞さんも応援に駆けつけたというわけでした。

すると田舞さんは
「カプラたちに会いに行くから一緒に行こう」と言うのです。
事情がよくわからないまま、田舞さんの後をついて行くと、
そのまま控え室に入って行くではないですか。

通訳を通してカプラやワトソンを紹介され、
一緒に写真も撮りました。

ただ単に講演を聴きに行こうと思っただけだったのに、
憧れの二人と会って写真まで撮ってもらうなんて
夢のようでした。
思いは通じるものですね。

もう一人、会いたいと思っていて実際に会った人がいます。
それは「死ぬ瞬間」の著書で有名なキュ―ブラ・ロスです。

本屋でたまたま、キュ―ブラ・ロスが行っているセミナーを
日本でも開催することを知り、
一度受けてみたいと思い、
本に書いてあった連絡先に連絡をしてみました。

このセミナーは、
心に苦しみを抱えている人が対象でしたが、
私はそのような悩みや問題は何もありませんでした。

ところが、セミナーの主催者の方と話をしたところ
スタッフとして参加してもらってもよいと
許可をくれたのでした。

さらに驚いたことに、
そのセミナーには今回、
キュ―ブラ・ロス自身が息子さんとともに
お忍びで来るというのです。

いや~これまた感動しました。
セミナーで実際のキュ―ブラ・ロスと会い、
いろいろ話を聴くことがでるなんて
思ってもみませんでしたので。

おまけにセミナー修了後、スタッフの何人かと一緒に、
名古屋駅でお茶を飲んだのもよい思い出です。

途中、トイレに立ち、戻ってきたキュ―ブラ・ロスが、
トイレが和式だっので
どうやって用を足したらよいのかわからなかったと、
笑いながら話をしていたのが印象的でした。

当時を振り返ると、私は本当に積極的でした。
とにかく、本を読んで感動すると、
すぐに著者に連絡をして会いに行っていました。

会ってどうするという目的があったわけではなかったのですが、
とにかく直接会って、もっと話を聴きたいという思いでいっぱいでした。

お陰で色々な人と出会うことができましたし、
学生の頃や医者になりたての頃は、
みなさん、喜んで会ってくれました。

しかし今はとてもそんなエネルギーはありませんし、
そこまでして直に会いたいという人もいません。

もっとも、会いたいと思う人がいても、
ほとんどの人は自分よりも年下であり、
こんなおじさんがと思うと、
なんか遠慮してしまいます。

そういう意味では、60年も経つと人は変わるものですね。
昔は本当に若かったと思います。
後先のことを考えずに行動し、向こう見ずなところがありましたが、
それが今の自分を作り上げているんだなとも思います。

これからは、今までたくさんもらった分、
今度は若い人たちに分け与えていけたらと思っています。
それが私の役割だと思っています。

そんなことを書きながら、
私もこんなことを考える年齢になったんだなと、
ちょっと複雑な気持ちになりました。



私が変わったこと、変わらなかったこと

2019年04月30日11:35

平成時代、最後のブログとして、
この30年間で、
自分の中で大きく変わってきたことと
全く変わっていないことについて、
書かせてもらいたいと思います。

先ず、大きく変わってきたことは、
治療に対すこだわりが
少なくなってきたことでしょうか。

心療内科時代は、
とにかく患者さんを治すことが中心であり、
そのためにありとあらゆる
工夫や試みをしました。

ホメオパシーも「心の治癒力」を引きだす
ひとつの「道具」になると考え、
診療に取り入れていたのもこの時期でした。

それはそれでとても充実感がありましたし、
治すことにこだわる時期があったからこそ、
今の自分がいると思っています。

しかし今は、治すことへのこだわりは
ずいぶんと減ってしまいました。

これは、治すことに
興味がなくなったという意味ではなく、
「治す」という上から目線のかかわりが、
治療の空回りを生み、
かえってうまくいかないので、
「治す」のではなく
「治る」のを支えるアプローチの方が
よいと思うようになったということです。

そのため、「がん患者さんへの
ホリスティックなアプローチ」に対する考え方も
ずいぶんと様変わりしました。

当初は、西洋医学的治療のみならず、
様々な代替療法も取り入れた、
統合医療的なアプローチをしたいと
思っていました。

しかし、個々の代替療法への関心は次第に薄れ、
その根底にある「心の治癒力」を
うまく引きだすための「かかわり」に
関心が移っていきました。

もちろん代替療法は、
そのためのひとつの手段ではありますが、
私の中では、それは、
患者さんとのよいかかわりを持つための
「儀式」や「道具」という位置づけに
変わっていったのでした。

ですから、がん患者さんへのアプローチも
「治す」ことを主体とするのではなく、
「治る」ことをサポートするための
かかわりを大切にしていこうという
姿勢に変化していきました。

その結果として、ときに
がんの自然治癒(寛解)も起こるのですが、
それは、あくまでも結果であり、
目的や目標ではないということです。

しかし、「治す」という姿勢で取り組むよりも、
その患者さんの「心の治癒力」や自然治癒力を
うまく活性化させるための
サポートに徹する姿勢の方が、
患者さんも気張り過ぎることがなくなるため、
結果としては、「治す」ことにこだわるよりも
よい方向に進んでいくのではと
今は思っています。

一方、この30年間、
全く変わっていないこともあります。
それは「心の治癒力を引きだす
コミュニケーション」への熱意です。

最初は、自然治癒力と心への関心といった、
漠然としたものでしたが、
それが心療内科時代には、
ブリーフセラピーによる治療として開花し、
その後はセミナーの開催という形で
その具体的な方法や考え方を
一般の人々に伝えるということに
力を注ぐようになりました。

また当初は、
症状や病気を治すための
コミュニケーションでしたが、
今は悩みや問題を解決するための
コミュニケーションへと、
裾野も広がりました。

もっとも前半で述べた
「治療に対すこだわりが
少なくなってきたこと」は、
「心の治癒力を引きだすコミュニケーション」が
より柔軟性を増すという形で進歩したと
捉えることもできます。

これからはさらに、
無意識や認知バイアスへのアプローチ、
意志力、習慣力、成長力への取り組み、
ポジティブ心理学、行動経済学、
コミュニケーション医学の視点も
視野に入れながら、
より充実したものにしたいと思っています。

明日から時代は、平成から令和に変わりますが、
「心の治癒力を引きだすコミュニケーション」
への熱意は令和になっても変わることなく、
さらなる発展、進歩を
遂げていけたらと思っています。

これからもお付きあいの程、
よろしくお願い申し上げます。




プロフィール

黒丸尊治

Author:黒丸尊治
もともと心療内科医でしたが、縁あって今は緩和ケア医として仕事をしています。もともと、コミュニケーションや「心の治癒力」に大変興味をもっており、今はホリスティック医学にもかかわっています。どちらかというと、のんびり屋でマイペースです。あまり人と同じことをしたくないという、天の邪鬼なところあり。
ホリスティックコミュニケーション実践セミナーHPはこちら。
http://kuromarutakaharu.com

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